私は歯医者にトラウマがある。あれはもう成人になってからだが、ぶどうの種を予想外に噛んだことで痛みが顕在化した。
とにかく、歯の痛みを止めて欲しくて、藁をもすがる思いで歯医者へ向かった。
向かった歯医者は妹に紹介された所。特に何も考えていなかった、いや考えられなかった。
痛みでそれどころではなかった。
診察台に付くと、まず「どうしたの?」かと聞かれた。
威圧的な言い方だった。
あらましを説明したけど、鼻で笑われた。
そして今後のプランの世説明も無く、治療に取り掛かった。
この時、私は考えていた…痛みが引き次第、ここから逃げ出そうと。
ひたすら怖かった。
例え、この先生がどんなに腕が良くても、あんな嘲笑を受けて、安心できるはずがない。
現に、この治療中に言われた「痛くても自業自得だから」というセリフが忘れられない。
そうかも知れない、けれど。言い方と言うものがる。
結果、歯医者嫌いの私はまた歯医者から逃げるようになった。
運が良い事に、このあといい歯医者に恵まれたのでそこに通っているが、トラウマを深めたのは間違い無い。
歯医者も接客、お忘れなく。